エキブロでの皮膚科さんへの返信

長文過ぎて書き込めなかった。爆

お久しぶりです。最近エキブロにも自分のブログにもぜんぜんタッチしていなかったのですごい亀レスです。ごめんなさい。しかも、長文失礼します。
私は麻酔科なのでBurger病、PHN(帯状疱疹後神経痛)の方の疼痛管理のコンサルトをよく受けます。
まず、Burger病で下肢に限局した疼痛で、抗凝固薬などの治療を受けていない方であれば、一度硬膜外ブロックをして見ます。交感神経遮断で症状が緩和されるのであれば腰部交感神経節ブロック(永久ブロック)をお勧めすることもできます。ただ、経験値の高いペインクリニックへ行ったほうが合併症などが少ないと思います。(ブロックは合併症の問題がつきものなので患者さんにも納得していただくことが大事です)
PHNや帯状疱疹痛は私の印象では、薬物治療が有効です。もちろん、早めにNSAIDsなどを投与していると痛みが早くなくなりますので、皮膚科にかかったはじめから疼痛の管理をしていただくのは大切です。風が当たっても痛いというような状況(アロディニア)といいますが、あれば、神経因性疼痛という神経そのものが障害されることによる痛みであるので、通常の鎮痛薬はなかなか効を奏しません。この場合、抗うつ薬(三環系抗うつ薬がメインです。副作用が強い場合、SNRIやSSRIなどを用います)がよく効きます。ただし、速効性はないので効果が出るまで最低1-2週間薬を飲んでもらう必要があります。薬の用量はうつ治療に使うよりずっと少ない量で効果があります。電気が走るような痛みに対しては抗痙攣薬も有効です。

麻酔科にできることもあるとおもうのでコンサルトしてみては?と思います。
麻酔科医はソセゴン・ペンタジンの使用はあまり好みません。オピオイド受容体への作用が部分作動薬、という分類でようするにはっきりせず、部分的にモルヒネの結合するミュー受容体をブロックすることが知られているからです。(臨床上はモルヒネとの併用はあまり問題にならないのですが)それらを使うより麻薬をはやめに導入する人もいます。非癌性疼痛への麻薬使用には賛否両論ありますけどね。。。
難しい患者さんへの対応、がんばってください。
by runa123 | 2005-04-30 10:14


女性麻酔科医るなの日々思うことなど・・・


by runa123

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