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何事も賞味期限内に・・・

赤福しかり、船場吉兆しかり、白い恋人しかり・・・・・
昨年の一文字は「偽」になっちゃったくらいですからねえ。

以来、なにかと気になる賞味期限。
私は生協を利用しているのですが、ついつい先週何を頼んだかすっかり忘れて同じものをまた大量に発注してしまったりして、しばしば賞味期限のやばいものが冷蔵庫に蓄積されてしまうことが・・・
賞味期限が切れそう(切れてる?)ものからさっさと消費する、というのが、常識的判断ですよね?

でも心臓の手術では違うみたいです。笑
そういうお話。(うそ)

Duration of Red-Cell Storage and Complications after Cardiac Surgery
NEJM Volume 358:1229-1239

これによりますと、「心臓手術施行患者において,保存期間が 2 週間を超えた赤血球の輸血は,術後合併症のリスクの有意な上昇,ならびに短期生存率・長期生存率の低下に関連していた」そうです。

ただ、アメリカは赤血球輸血の保存期間が42日間なんですね。知りませんでした。日本では21日間。この研究で古い血液の保存期間の中央値が20日なので、実際期限切れぎりぎりの血を使うとちょっと・・・ということなのかもしれません。

日本とアメリカでは保存液もちがうようですね。日本では濃厚赤血球液はMAP(mannitol adenine phosphate)を添加されていますが、アメリカではSAGM, Adsol, Nutricel, Optislなどいろいろあるようです。

日本でも以前は保存期間が42日だったそうですが、エルシニアなど細菌感染が問題になり、21日に短縮されたそうな。(平成7年に変更になったそうです。結構最近なんですね。)

何はともあれ、賞味期限はあってもぎりぎりじゃなくてはやめのご使用を、ということですね。
by runa123 | 2008-04-24 10:35 | お仕事

お医者様はいらっしゃいませんか?

飛行機の中でこういったアナウンスにドキドキした経験はありませんか?
「お医者様」って言ったって、外科?内科?まさか産科?小児科??無理無理無理ーーーー!!!!
って思ったり。笑


麻酔科医の同僚の間では、
「『息が止まったら呼んでください。』っていうのはどう?」
とか、
「これは〇〇科の医師を呼び出してください、って言ったらだめなのかしら。」
なんて話題に。

そんな麻酔科医の思いを察知してか(するわけないか。)Anesthesiologyにこんなものが。
Management of In-flight Medical Emergencies

それによると・・・
「麻酔科医は日々複雑で予断を許さない状況を管理する仕事をしているので、機内での医師要請時には適任である」んですってーーーー。勘弁してー。笑

でも、この記事によると、麻酔科医の1/3は機内での医師要請に応じたことがあり、10%は1回以上応じているらしい。アメリカ、カナダ、イギリスでは医師の救急要請に応じることは義務づけられていないそうですが、EUとオーストラリアでは義務なんだそうな・・

あ、でも、アルコールや薬を飲んでいるときは要請に応じるべきではないそうなので、機内ではすぐにお酒を・・・なんて弱気な私はそもそもお呼び出ないでしょうか。反省。

ほんとうはこういうときこそ、自信をもって名乗り出られるといいのですけどね。
by runa123 | 2008-04-23 01:08 | お仕事

分娩による気道の変化

4月から、ちょっと麻酔科医らしいところを見せてみようかと・・・(企画倒れになるか??)
病院で抄読会に参加し始めたこともあり、久しぶりに麻酔の論文を読みました。

せっかくなのでブログにもちょっとアップしてみようかと。

今回読んだのは
Airway Changes during Labor and Delivery.
Anesthesiology. 108(3):357-362, March 2008.
Kodali, Bhavani-Shankar M.D. *; Chandrasekhar, Sobhana M.D. +; Bulich, Linda N. M.D. ++; Topulos, George P. M.D. *; Datta, Sanjay M.D. [S]

陣痛の発来した健康な妊娠女性に対し、入院時と分娩後の気道を主観的方法(マランパチ分類)と客観的方法(acoustic reflectometry)で評価した。
結果は、分娩前に比べ分娩後では有意に気道のマランパチ分類のクラスが上がり(n=61, P<0.001)、acoustic reflectometryでも口腔容量の減少(n=21, P < 0.05)、咽頭容量(P<0.001)・断面積(P < 0.05)の減少が認められた。

今までの報告では妊娠経過中にマランパチ分類が上がる、という報告はあったようだが、分娩の気道への影響について前向きに検討した論文はこれがはじめてとのこと。
結論として、筆者らは緊急帝王切開の際には、直前に妊婦の気道を評価することが大切と言っている。

気道変化の原因としては軟部組織の浮腫が直接の原因だろうということだが、なぜむくむのか、については「いきみ」のせいではないかと言っている。(体格や、投与水分や分娩時間とは有意な相関はなかった。)

自らの経験からしてもあのいきみでは脳の血管も数本切れる勢い?だから気道もむくむかもなあ・・・・・

この論文を読んで私は分娩翌日に足がパンパンにむくんだのを思い出した。出産後は子宮収縮に伴い、血液が体循環に戻ってくる(autotransfusion)により産後の女性の循環血液量は増加する。これも気道の浮腫に関係しないだろうか?

そうなると、子供を娩出する、ということに引き続いて気道がむくむことになるから、帝王切開の対象になる患者ではマランパチ分類は変化していないかも・・・・これについては検討していないからわからないけど。

いずれにせよ、お産をする女性の挿管はなるべくしないにこしたことはなさそうです。

☆私の読解力・理解力に限界があるので、なにかとんでもない思い違いをしていたら遠慮なくご指摘くださいませ!
by runa123 | 2008-04-03 10:11 | お仕事


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