現場と自分と海外と

JKTS

被災地へ医療スタッフとして派遣された看護師さんの手記です。
飾らない自分の言葉で、素直な気持ちで被災地で感じたこと、考えたことをつづっています。

これを読むと、自分が被災地のこと全然わかってなかった・・・・って考えさせられました。
風が吹くとどこからか
セピア色の写真や赤ちゃんの写真付きの年賀状が足元に飛ばされてくる。



そして一歩二歩歩くごとに赤い旗がヒラヒラ揺らいでいる。
しかも数えきれないおびただしい数の旗。




「この赤い旗は遺体が見つかった場所に立てられています」


テレビで放送されない現実・・・
避難所生活のストレスで胃潰瘍からの出血なのか吐血で血圧低下のショック状態の患者さんも搬送されてきた


すぐに内視鏡と輸血!
ドクターが叫んで自分で「あぁ、ここには何もないんだ」我に返っていた

緊急処置で点滴確保してどんどん補液しながら血圧を保たせながらヘリで内視鏡や処置が出来る盛岡市内へ搬送となる

最善の治療が出来なくて申し訳ない気持ちで見送る医療チーム


何でもそろっている大病院でしか働いていない私・・・
自分だったら何ができるんだろう・・・・
考えさせられました・・・
点滴を入れていると
「重症のかたがたくさんいるこんな時に本当にすみません」と。



「何をおっしゃいますか!!
高田のみんなや全国のみんなが赤ちゃんを待ってますよ!!」と声をかけました。
赤ちゃんは明日への希望です。




元気な赤ちゃんが生まれたときは、薄暗い分娩室が
本当に明るくなったように思います。

お湯も思うように沸かせないからガスコンロであたためた湯を準備したり
支援物資で届いたアンパンマンのバスタオルに包んで。


涙を流してるお母さんが

「もうちょっと早く生まれてきてくれたらおじいちゃんとおばあちゃんに見せられたのに。
とても楽しみにしていたのに。」と言っていました。


でもこんなにスムーズに
元気な赤ちゃんが誕生したことはきっとそばで見守ってくれていたに違いないと思いました。

(中略)
ラジオからはひっきりなしに聞こえてくるどんどん増えていく死亡者数。


こうやって生まれてくる新しい命。


どちらも尊いものです。
命の重さもみんな同じ。


たくさんの人が天に召される中でこの世に舞い降りた命。
この震災でどれほど私たちは「命」のはかなさ、そして大切さに気付かされただろう・・・

「瑠奈チャン、なにが欲しい?」の私の質問に

「おうちとママ」

涙が止まらなくなってしまいました。
震災でたくさんの子供たちが家や家族を失っています。私に何ができるんだろう・・・・
この子たちに笑顔を取り戻したい・・・
頑張ってとか頑張ろうって言えない。
頑張り過ぎてるくらい頑張ってるのを見ているから

「我慢しよう」「乗り越えよう」としか言えない。


これ以上頑張れとは言えないし、頑張ったところで
どうにもならないことがたくさんありすぎたから。


本当に。そうだよね。
私も昔つらいとき、Hang in there. という言葉が一番しっくりきた。
そのままでいいから、こらえて、と。いつかよくなる時が来るから・・・
ラジオのありがたみも知った。
日本語って本当に素敵だと思う。
スペイン語をマスターしたかったけど日本語をもっと大切にしたくなった。



ラジオからはいつも前向きな歌が流れていたし
きっとみんながリクエストしてくれたんだと思う。



アンパンマンの歌、平原綾香の歌、岡本まよの歌、
ミスチルの歌、嵐の歌、世界にひとつだけの花はほとんど毎日流れていた。

プロ野球の開催についても大揉めしているけど
こうして楽しみに待っているファンもいるという事実。


またみんなが好きなグループのコンサートや
スポーツ観戦に行って心から笑顔になれる時間も来たらいいなと思いました。


長期化する被災地の復興のなかで彼らを支えるにはどうしたらいいのか??
現場の声を聞きながら、被災地の人の気持ちに寄り添いながらやっていかないといけないですね。
本当に大変なのはこれからです。
だんだんテレビやマスコミも震災のニュースが減っていき、みんなの脳裏から薄れていくに従って
被災地の今後の課題や病人や悲しみは増えていくと思います。
被災していない人たちが自分たちは明るく頑張ろうって元の生活にどんどんしていくのは良いことだけど
3月11日のことは決して忘れてはいけないのです。


自分に何が出来るか分からないままの人は
今あるお小遣いやお金を募金にまわすのもよし、とっておくのもよし。
とっておくなら、いずれ、交通機関が復旧して
東北地方が元気になってきたら旅行に行ってそこでお金を使うのも支援かと。


直接の被災地でない私たちの支援の形は経済効果として支障のない程度に今まで通り、飲んで、食べて、仕事して、お金が出来たら気持ちばかりの募金して
それも大事なことだと思います。



お金を動かす人、
人々を活気づける人、
目の前の仕事を精一杯する人、
支援の形はそれぞれです。そして今だけでなく、このトンネルを抜けるのは長期戦であるということを念頭に。
自分の生活や仕事に支障のない程度に節電に心がけて、きちんとした団体へやはり支障のない程度にお金を募金するのも大きな一歩です。



失恋しようが、上司に怒られようが、衝動買いしようが、ちょっと風邪をひこうが、
日常でつらいことや嫌なこといっぱいあります。
普通にいきてりゃ嫌なこと9割、いいこと1割です。


でも、被災地のみんなのつらさや悲しみに比べたら全然なんてことはないです!


このブログを書かれた看護師さんの人柄に思いをはせます。
心の柔らかな、そしてしなやかに強いひとなんだろうな・・・


どんなニュースなんかより、この方の手記を各国に翻訳して配信したらいい。
私も海外の友人から「地震と津波!怖いわね!!」とか「放射能!?大丈夫!?」といったメールが連日送られてきますが、正直何と言っていいかわからないのです。
東京に住んでいて、暮らしは2週間たって表面上はあまり変わらないというのが正直なところです。
もちろん停電したり、ガソリンがなかなか入れられなかったり、水があっという間に売り切れたりはしていますが、だからといって本当に被災した人たちに比べれば何もなかったのと同じじゃないかとも思います。
でも、連日繰り返される不安な報道、終わりの見えない電力問題、薄暗いスーパーや駅の構内、軒並み中止になっているイベントの数々・・・
いつもと同じというわけではないのです。

これをうまく海外の友人に伝えられず、なかなか返事ができずにいます。

ただ、日本のみんなが震災をきっかけに自分たちの本当に大事なものに気づかされたのは事実で、みんながなんとか力になりたいと切に願っているということは、日本を結果的に良い方向へすすめる力になるんじゃないかと思います。

明日を信じて今を大切に生きたいです。
by runa123 | 2011-03-28 02:42 | 気になるニュース


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