バイト先での出来事

バイト先に新しいバイトの先生がいらしていたのでご挨拶をした。
さわやかで元気のいい、私より5歳くらい上の男の先生。
「ぼく、今はフリーターなんです。」
と、おっしゃっていた。

私は今は院生で6ヶ月の子どもがいるので週1回の麻酔をしに来ています、と簡単に自己紹介させていただいた。
「学業も子育てもあって大変だね!」と言っていただき、恐縮してしまいました。

バイトは9時から15時まで。たいてい午前中で終わる手術に当てていただいて通常は問題ないのですが、今日はどうみても15時には終わらない手術で、途中から当該科の先生と交代してください、と言われていました。やはり、自分でかけた麻酔を途中で交代するのはとても気が引けます。しかも、麻酔科医に引き継ぐのではないから尚更・・・
あと1時間くらいというところだったので、麻酔チャートを整理して、交代してくださる先生にわかり易いように薬やラインを整理して引継ぎました。

帰りがけ、フリーター先生に
「なんか、こうして途中で麻酔を放り出してしまって、申し訳ないです。授乳に行かないといけないので・・・」とつぶやくと、
「いいんじゃない?そういう約束なんでしょ?小さい子がいるんだし、割り切って!」と
励まされ?ました。

しかし、小さい子はこの先もずっといる。
麻酔科医にもとめられる技量はどんどん増してくるし、麻酔科医を取り巻く環境だって厳しくなっている。新しい薬、新しいモニター、新しい術式、新しい麻酔方法、と自分の麻酔をアップデートしなくてはついていけなくなるだろう。
私はこの先、麻酔科医として生き残っていけるのかな。フリーター先生のように、臨床の経験を充分に積んで、一人でもやっていける、という自信がある人はいいけれど、長いことモラトリアムな上に、ママさん麻酔科医になった今、私はこれでいいのだろうか。

ふと、不安になった。
小さい子を育てるのは私しかいないし・・・この子が一人で身の回りのことができるようになるころ、私に今一度臨床を勉強しなおそうという意欲と体力と、そしてそんな私を受け入れてくれる職場があるのだろうか。

10年後、私はどうしているのだろうか。
by runa123 | 2007-04-09 16:47 | About me


女性麻酔科医るなの日々思うことなど・・・


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